中国医学の本流は道家思想にある

「これが道ですと示せるような道は、恒常の道ではない。これが名ですと示せるような道は、恒常の名ではない。」
~蜂屋邦夫訳注 『老子』 岩波文庫~
昨日の勉強会の帰りに買ったこの『老子』の註釈は、この20年ほどの出土文献の研究成果がふまえられていて、とてもよい。すでに他の『老子』を読んだことがある方でも、買う価値はあると思う。


勉強会での講義の準備でひさしぶりに『老子』や関連文献を読んでみたのだが、最も重要な用語である「道」はインドの大乗仏教の空思想にきわめてよく似ていると思う。そういえば師匠も、大師匠からそういう話をしてもらったことがあると言っていた記憶がある(20年ほど前か?)。ポイントはインド大乗の空思想で、日本の大乗仏教の空思想ではないことだ。

日本の「空」や「道」の理解って、瞑想における四大との合一経験を重ねる傾向があり、それは日本人は今でもシャーマニスティックな意識状態になる傾向があるからなのかもしれないと感じている。しかしインド大乗の空思想はそういうものではまっったくない。

上の引用は『老子』の冒頭部分であるが、儒教の「道」解釈の批判でもある。『老子』には儒教批判の記述がいくつも出てくる。中国医学の本流は道家の流れで、儒家の流れではない。私が師匠からいつも聞かされていることだ。
    (2016年04月25日:
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