読み物


夕食の時間

サラリーマン、OLのみなさん、夕食は何時ですか?リストラや不況で、給料は増えなくても仕事は増えるこのごろ。仕事が終わるのが夜の9時をまわることも多いんじゃないでしょうか?食事もそれから・・・

ちょっとまってください。これは非常に体に悪いのです。人間のバイオリズムは朝昼活動して、夜は眠るようになっています。胃腸もこのようなリズムで動いています。それに反する生活を送りますと、どこかが異常になります。夕食の時間は夜の9時がタイムリミットです。9時を越えてなにか食べると次のような症状が出てきます。

・朝起きにくい。
・朝ご飯が食べられない。
・午前中はからだがだるい。
・関節痛や神経痛のある人は痛みがひどくなる。

それがひどくなると、

・吹き出物がでやすい。
・首や肩が凝ってひどい。
・胃腸病にかかる。

といった状態になります。

当院はオフィス街にありますが、このような症状を持つ患者さんを問診してみると、かならずと言っていいほど夕食時間が遅いです。胃腸がとても丈夫で症状が現れない方もいらっしゃいますが、100人に1人の割合もいません。また、丈夫な方でも長年にわたって不摂生を続けると、かならず身体を壊します。

仕事を早く終わらせて夕食を食べるのが一番いいのでしょうが、都会で働く方々にはなかなか難しいですね。私も大阪のビジネス街でサラリーマンをしていた経験があるので、なかなかそうはいかないことはよく心得ています。そのような場合、遅くなるのは仕方がないですから、みなさんに、

夜の9時を過ぎたら、食べない方がマシ!

とアドバイスしています。夜が遅くなって食事をとらないようにすると、朝起きたときに、非常におなかがすいているのに気づくと思います。朝食をたくさんたべましょう!

学者の中には、「朝は胃腸があまり動いてないので朝食を抜こう」といった健康法を主張する人もいますが、私は信じていません。そういった研究は、おそらく前日の食事時間や食べた内容まで含めて考えられていないはずです。

夜遅くまで働く人は食べないこと、夜働く人で、どうしても食べたいとおっしゃる方は仕方がないですから、消化のいい煮物やスープ、お粥を食べて、肉類・脂肪の多いものは食べないように指導しています。

夕方にまとまった休み時間が取れる方は、なにか少し食べるといいでしょう。眠くならない程度に(;^^)


梅雨対策

梅雨は気分的にも肉体的にも重たくなる季節ですね。梅雨の時期は湿度が高いので、体内の水分代謝が悪くなります。からだに湿気分が多くなってきます。

中国医学では余分な湿気分を湿邪といい、湿邪が多くなると胃腸を弱めます。また胃腸が弱ってくると体内に湿邪が多くなります。胃腸が弱くなるとからだがだるくなります。だから、梅雨の時期はからだが重だるくなりやすいんです。

養生法としては体内に湿邪を貯めないようにすることと、取り除くのを目的とします。

湿邪を貯めないようにするポイントは、胃腸を弱めないようにすることです。肉・脂もの・甘いものをたくさん食べたり、冷たいものを飲み食いすると胃腸を弱めます。3月・4月から食生活に気を付けましょう。

からだの湿気分を積極的に取り除くには、利尿作用のあるものを食べます。手軽なのは小豆・黒豆・ハトムギなどです。他に利尿作用のあるものとしてはスイカがあり、梅雨の終わり頃になると出回り始めますが、身体を冷やすので冷え性の人にはよくありません。

また湿度が高いと皮膚から汗が蒸散しにくいので、よく運動をして汗をかくようにすればいいです。クーラーはできるだけ使わない方がいいです。

●小豆・黒豆ご飯
小豆を下茹でします。圧力鍋を使うと早いです。 ゆで汁といっしょにご飯を炊きます。もち米で赤飯にする方がおいしいですが、もち米は湿邪を生みやすいので、通常の粳米を使うのがいいでしょう。(応用)黒豆で炊いてもいいです。またお粥にするのもよい。(注意)水分を排泄する効能は、黒豆の方が小豆より少し劣ります。(注意)小豆といえば餡ですが、いっしょに大量の砂糖を使いますので、餡にして食べるのはよくないです。

●ハトムギ粥
ハトムギを軽く炒ってからお米といっしょに炊きます。

●ハトムギ茶
薬局や健康食品店でハトムギ茶を買って飲むのもよい。(注意)ハトムギは少しからだを冷やすので、冷えのきつい人や、下痢をしている人は使用しない方がいいです。


垢すりの欠点

数年前韓国エステやサウナで垢すりが流行しましたね。家庭で入浴するときにも、ナイロンタオルでごしごしして、垢をたくさん取ってしまう方が結構いらっしゃいます。垢は汚いものだから、できるだけ落とした方がいいと思っていらっしゃる方はいませんか?
実はこの垢すり、健康にとってとっても悪いんです。

皮膚には病原微生物からからだを守る常在菌が住みついています。垢すりをしたときに出てくる垢の中にもからだをまもる常在菌がたくさんいます。これを落としてしまうと感染症、特にカゼをひきやすくなります。

また、皮膚にある汗腺や毛穴は閉じたり開いたりして、皮膚表面の温度管理をしています。特に重要なのは冷えが入らないようにする機能です。なんらかの原因でこの開閉機能が失調したときに冷えが入るのです。垢すりの場合を考えてみましょう。

垢すりをしますと摩擦で皮膚表面は熱を持ちます。その熱を逃がすために汗腺や毛穴がひらきぎみになります。特にサウナやエステすると、帰り道で開いた汗腺や毛穴から冷えが入って、カゼをひいたということになりがちですから気をつけてください。

肉体労働をする方やよほどの汗かきで体臭が気になる方でなければ、お風呂に入っても毎日からだを洗う必要はありません。一日中事務をしているような方なら、石鹸を使うのは週一くらいでもいいくらいです。タオルや手ぬぐいでそっと拭くくらいで十分でしょう。


花粉症

春になると花粉症の人が増えますね。西洋医学ではアレルギーの一種としてとらえますが、中国医学では別の考え方をします。

中国医学では季節のことを考えて治療しますが、旧暦で考えていきますので、節分を過ぎれば春とみなします。春は発陳といって、太陽の陽気が強くなってきますので、植物が芽吹きはじめ、冬眠していた動物が動きだします。人間も、寒い冬にちぢこまっていたからだの活動性が、増してくる時期でもあります。実際のところ二月はまだ寒いのですが、面白いことに、陽気が増えてくるとからだの活動性を高める情報が、人間の遺伝子にインプットされているようで、それにともなった反応をします。からだそのものは、原始時代の人間とあまり変わっていないのでしょう。

ところが春という活動性が増す時期になって、からだ遺伝情報が活動性を高めるように指令をだすのに、疲弊したからだがそれについていかないと、いろいろ体調不良を起こします。花粉症もそのひとつ。

継続的に来院していて春に花粉症を起こす患者さんを診察しますと、冬に食べ過ぎている方が多いです。特に冬に食べ過ぎたり夕食が遅い。人に多い。消化吸収したものを十分に代謝できず、膵臓や胃腸、肝臓が弱っています。脉を診ますと、流れが悪くなって滞留ぎみのような脉になっています。血液がどろどろになっているのでしょう。脂肪の多いものを食べすぎた人の血液を顕微鏡でみますと、赤血球などが脂肪でかたまりになって流れているのが観察されます。花粉症の方の脉はそういう脉状をしています。こういう方には食積(食べ過ぎて詰まった状態になっていること)の治療を徹底的に行ないますと、症状がかなり緩和されます。毎年花粉症に悩まされる人は、できたら半年くらい前から治療を続けると、春が楽です。

以上は中国医学の話ですが、西洋医学でも最近興味深い説が話題になっています。

最近東京医科歯科大学教授の藤田紘一郎先生が、「日本人の行き過ぎた清潔志向とアレルギーの相関関係」について積極的に発言されて、マスコミの注目をあびていらっしゃいます。

藤田先生は寄生虫や感染症をご専門に研究されています。先生によりますと、戦後寄生虫や感染症の研究が進み、公衆衛生のシステムもひろがり、1960年代以降、感染者が激減したのですが、それにともなってアトピーや花粉症などのアレルギー疾患が増えてきたのだそうです。

人間のからだには免疫機能があります。からだに病原が侵入してきたときに身を守るシステムです。たとえばなんらかの病原微生物がからだに侵入すると、それと戦ってからだを防御するシステムが働きます。それとともに抗体が産生されて、以後罹患しなくなるシステムがあります。子供の頃に「はしか」や「おたふく風邪」に一度かかると抗体が出来るので、以後感染しません。子供の頃に罹患しないで大人になって罹患すると不妊になったりします。どろんこ遊びをして、有害菌に触れていると、それから身を守ろうとする抗体がからだにふえます。しかし子供が家にこもってテレビゲームや読書に熱中していると、抗体ができないので感染症にかかりやすくなります。数年前、O-157に感染してなくなった児童がいましたが、ある大学の先生がその児童の家庭環境を調べると、親が過度に神経質で清潔好きだったとか。

抗菌グッズに身を固め、殺菌作用の強い石鹸などをつかって皮膚をゴシゴシ洗うと、病原微生物から守ってくれている十数種類の皮膚の表在菌が減少します。そうすると大人でも病原微生物にかかりやすくなります。そういう人間が、日本より衛生的でない発展途上国などに旅行に行くと・・・

アレルギーに悩んでいる方は、ぜひ藤田先生の御著書をよんでください。
読みやすくてお求めやすいものだと

『笑うカイチュウ』(講談社文庫)
『空飛ぶ寄生虫』(講談社文庫)
『清潔はビョーキだ』(朝日新聞社文庫)

などがあります。読みやすくておもしろく、名著だと思います。


脉診の基本構造

以下の文章は、学生向けの勉強会で行った脉診の講義をまとめた物のひとつです。

中国医学の理論構築の基礎となっている考え方が天人相関説です。この場合の天というのは狭義の天ではなくて大自然(大宇宙)という意味です。その大自然の原理と人体(小宇宙)の原理が相似形をしており、互いに関係し合っているという考え方です。正しい関係性が保たれているのを健康の理想型と考えます。


里芋湿布の作り方

肩こりや捻挫・打撲したときに整形外科にいくと消炎鎮痛剤の入った湿布をくれますが、妊婦さんや授乳中の方は気になりますね。また、「できるだけ薬を使いたくない」という方もいらっしゃるかと思います。そういう方のために、すぐに入手できる食材を使った湿布、「里芋湿布」をご紹介します。以下にご紹介するのは東城百合子先生の『家庭で出来る自然療法』(あなたと健康社)で「里芋パスター」として掲載されて作り方を、若干アレンジしたものです。

炎症性の病気なら何でも試してみてください。使いすぎによる関節炎やリウマチの関節炎、骨折・捻挫後の腫れ、できもの、カゼの時の咽の痛み胸の痛みなど何でもためしてみてください。経験的には病院で処方される湿布より効くように感じています。

余命3ヶ月と宣告されたガン患者さんが、どこからか聞きつけて、ダメモトで体中にべたべた貼ったら数日で吹き出物がたくさん出て、数ヶ月続けたらガンが消えた・・・なんて、半分信じがたいような例もあります。

用意するもの

  • ・里芋
  • ・ショウガ(里芋の1割)
  • ・小麦粉
  • ・ガーゼ(和紙でも可)
  • 作り方

    1)里芋の皮をむいてすり下ろします。
    2)生姜も少しすり下ろします。
    3)上記に同量の小麦粉を少しずつ足しながら練っていきます。
    ※固さはガーゼに貼っても流れ出さない程度。
    4)湿布する面積より少し大きめにガーゼを3枚切ります。

      以上が準備です。

    5)ガーゼを2枚重ね、1.5センチくらいの厚さでペーストを塗ります。できたらそのうえにもう一枚ガーゼを重ねます。ガーゼ一枚側を皮膚側として患部に張り付けます。上から絆創膏で仮固定し、その上から伸縮性の包帯を軽く巻きます。

    ポイント

    ・山芋で痒くなる人は皮をむくときに厚くむくといいです。それでもかゆいようならジャガイモに変えるか、自然食品のお店で「山芋粉」と称するものを売っているのでそれを使うと良いです。ただし、どちらも山芋より効果が落ちます。
    ・貼り付ける部位がかなり熱くなっている場合は、少量の酢を加える手もあります。
    ・かぶれには注意して試してください。


    新ブログ:お灸わーるど

    新しいブログ、お灸わーるどというのを作ってみました。まだ記事が少ないですが、これから充実させていきます。

    お灸わーるどは、HPとして新しい取り組みをいくつかしています。軌道に乗れば、このHPや瞑想的生活のブログも一新していきます。


    鍼治療後の急死事件について

    大阪池田市にある鍼灸で、鍼灸治療による死亡事故が起こりました。新聞やテレビで報道がありましたので、ご存じの方も多いと思います。鍼灸治療に不安を持たれる方も多いと思われますので、少し解説してみましょう。


    鍼治療後の急死事件について(2)

    先日書いた、鍼治療後の急死事件についてという記事に、多くのアクセスをいただき、びっくりしました。ありがとうございます。同業者も多いのでしょうが、一般の方々の関心がかなり高いのだろうと推察されます。そこで、以下に追加記事を書いてみたいと思います。