脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)の鍼灸治療

脳と脊髄は、硬膜・クモ膜・軟膜の3層からなる髄膜に包まれています。髄膜の内側に脳脊髄液があり、、脳と脊髄はこの中に浮かんでいます。脳脊髄液減少症はなんらかの原因によりこの脳脊髄液が減少して、さまざまな症状を引き起こす病気です。 脳脊髄液減少症は、ここ数年の間に病態が分かってきた病気で、確定診断できる医師も少ない状態です。

原因としては

・脳脊髄液の生産能力の低下や吸収亢進。
・硬膜に微細な穴が開き、そこから脳脊髄液が漏れ出す。

などの原因が考えられています。多いのは2の場合で、交通事故による頚椎捻挫(むちうち)などの外傷や手術・腰椎浅刺によるものなどが考えられています。

症状としては

・起立性の頭痛
・激しい倦怠感・脱力感
・睡眠障害
・息切れ・動悸
・気力・集中力・思考力の低下
・うつ状態
・後頭部から首、背部にかけての凝りや痛み

等々があります。

治療にあたっては専門医療機関を受診し、確定診断していただく必要があります。脳脊髄液減少症を確定診断できる医療機関はまだ少数なので注意が必要です。

硬膜裂孔によるものは自己血液で塞ぐブラッドパッチがよく行われています。

※最近では脳脊髄液減少症と低髄液圧症候群は別の病気であるとする説が有力になりつつあるようです。

脳脊髄液減少症の鍼灸治療

脳脊髄液減少症の疑いがあるときは、専門の医療機関を受診してください。硬膜裂孔があるときはブラッドパッチ療法等の治療を受けてください。それ以前の鍼灸治療は症状に対する対処療法的な治療しかできません。

脳脊髄液の漏出がなくなってから起こる種々の症状に関しては術後の体調をもどす治療をすることができます。これはきちんと弁証論治をおこなわないと難しいでしょう。弁証論治とは、中国医学の思想にもとづき、患者さんの体質・体調に合わせたオーダーメイド治療のことです。この治療ができる鍼灸師は少数派なので、鍼灸治療を望まれる方は注意して治療院を選ぶ必要があります。

脳脊髄液減少症は慢性疲労症候群との類似性もいわれていますが、原因が重なる部分に関しては症状を改善させられる可能性が高いです。

また鍼灸治療や手技療法によって脊椎の関節の可動性を高めると、脳脊髄液漏出部の血行状態が改善され、治癒の促進と再発防止になります。

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