妊娠していますが鍼灸治療をうけてもだいじょうぶですか?

鍼灸治療にも産科の治療があります。つわり・逆子・予定日を過ぎても出てこない、出産後の疲労回復等々いろいろ対応が可能です。ですから妊婦さんが鍼灸治療をしてもかまいません。ただし注意しないといけない点がいくつかあります。

結論から先にいいますと、まだ安定期に入っていない方が初めて鍼灸治療を受けられるのは、避けた方が無難です。

継続して鍼灸治療を受けられていた方が妊娠されても、施術者はその方がどういう体調をしていて、どういう治療をするとどのような反応を起こすかを知っているので無理な治療はしません。患者さんも鍼灸に慣れています。しかし初めての方に治療を行う場合、どういう反応があるのかを施術者が予測するのは結構難しいので、リスクの高い治療をしてしまうかもしれません。これは基本的な診察法ができる施術者でもそうなんです。ちょうどいい具合の刺激量とか戦法は数回治療しないとなかなか見えてきません。武術における対戦相手との間合いの取り方と同じで、適切な間合いの取り方というのはかなり難しいんです。

安定期に入っていない時期に、ちょっとした刺激過多とか治療方法の違いで流産させてしまうこともあります。妊娠3ヶ月くらいまでなら鍼灸で意図的に堕胎させることも難しくはないくらいです。治療者が患者さんと治療の間合いの取り方がうまくいかないと流産させてしまうかもしれません。それに、どうしたら流産させてしまうかも知らない鍼灸師も結構います。

また、鍼灸師に落ち度がなくても母胎や胎児が原因で流産してしまうことがあります。妊娠初期における流産の原因の大半は胎児の側に遺伝的な異常です。しかしそうであっても流産が鍼灸師の責任のようにとられてしまうことこともあります。のようになったらお互い嫌な思いをします。

ということでちょっと落ち着くまでは初診で受診しない方が無難です。できれば、鍼灸治療を受けたことがない人は、妊娠中初期に初診で鍼灸治療をしない方がいいです。

ただし、妊娠する前から治療を受けていた方が、体調管理だとか、逆子の治療だとか、安産のために治療をうけるのはいいかと思います。逆子の灸治療は有名で、産婦人科の医院で取り入れているところも結構あります。

蛇足ですが、ツボの本などで安産のツボを紹介しているのがありますが、患者さんの自己判断でそういうのをしない方がいいです。安産のツボとしてよく使われるツボなんて、人工流産にも使えるツボだったりしますから。刺激方法でどちらにも使えるんです。しかし、そんな使い分けは素人向けのツボの本にはまず書いていません。書いている人間自身が知らないことがほとんどです。安易に自己判断で、使わないことです。

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